投資家の皆様へ


2022年7月12日

 

 

 COVID-19パンデミックの自然災害だけではなくロシアのウクライナ侵攻により戦争という人為的災害が発生し、日々多数の人命が失われる深刻な状況になっています。特に、3年もの長期にわたりコロナ禍が続き、突発的な災害発生時の想定外リスクに対して自分や自分の家族の身の安全を確保するには、自助精神の発揮だけでは困難であり共助や公助等の社会全体の取組みが必要と痛感しています。

 

 人類は、有史以来、自然災害や人為的災害に遭遇した際に、時の最先端の技術を用いて災害被害の低減や回避に努めてきました。当社も創業以来、ハイテクベンチャー企業として従来の発想の延長線上にない新商品開発や災害対策用のICCNST(*1)領域の新技術創出を目指して破壊的イノベーションにチャレンジしてきました。

 

 今回、人為的災害の一つである特殊詐欺対策用アプリケーションとして「My 執事」の開発に注力します。「My 執事」は、特殊詐欺被害に遭遇する高齢者だけではなく一般のスマホユーザも簡単に「特殊詐欺対策」と「心象メモ」ができる利便性と快適性に優れたアプリケーションです。「特殊詐欺対策」と「心象メモ」は、各々、当社のイノベーションにおける技術の研究開発課題である知識の高度化」と「意識のDX化」に関連し、導入した技術のレベルは現状の研究開発段階での最高到達レベルを反映しています。

 

 ウィルスは、変異を繰り返し一定地域や季節毎にエンデミックな伝染病の原因となります。コロナ禍は、今後も繰り返し到来することを前提に、ウィズコロナ(With Corona)時代の勝ち残りを目指して今後も新規事業開拓とICCNST領域の新技術開発を継続していきます。ICCNST領域では、2030年代には6G移動体通信システムが実現し、CPS(*2)利用による個々のユーザニーズにマッチしたサービスがスマホのアプリケーションの一つとして提供されるIoS(Internet of Services)時代を迎えます。当社は、CPS環境下で知識の高度化」と「意識のDX化」が新規事業の柱となるキラーアプリケーション創出を目指します。

 

 知識の高度化に関しては、AI技術の高度化に伴い現実社会での自分だけの多種多様な問題・課題の早期解決に役立つ各種アプリ開発が加速します。また、意識のDX化に関しても、意識は本来的には内面的で個人の脳内に断片的かつ曖昧に記憶されているアナログデータですが、喜怒哀楽や嗜好(好き、嫌い)等の個人の感情や思考や意欲の源である点が注目され、DX化による感情や意欲の仲間達との共有による生き甲斐向上等の新たな付加価値創出への可能性が増大します。

 

 「My 執事」アプリケーションの実用化をトリガーに、10年後のIoSビジネスのプレイヤーを目指して、「知識の高度化」と「意識のDX化」を係る破壊的イノベーションを加速します。

 

 

 今後も、当社の取り組みにご注目頂ければ幸いです。

 

尚、当方のナショナルプロジェクト参加に伴い、当社の代表取締役に中ノ森賢朗氏が就任されていました。本年3月末にナショナルプロジェクト期間が無事終しましたので当方が代表取締役に再任しました。

 

玄人ネットワーク株式会社

代表取締役社長

徳田清仁

 

 

(*1), ICCNST(Information, Communication, Control, Navigation, Surveillance Technology):情報、通信、制御、誘導、監視の5つの要素技術

(*2), CPS(Cyber Physical System):現実のフィジカル空間(Physical Space)のモバイルユーザと仮想のサイバー(Cyber Space )空間のAI (Artificial Intelligence:人工知能)を繋ぐデータ連携システム