知識の高度化


スマホ社会での情報の収集と共有



 人は、5感(視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚)によるセンシング情報を活用したパーソナルエリア内の周辺監視機能を備えています。また、モバイルユーザとして、スマホやタブレット等のネットワーク接続デバイスを利用したインターネットアクセスを介して、クラウドネットワーク上での情報の収集や他のモバイルユーザが発信した知識やエキスパートの匠の技(ノウハウ)等の貴重な情報の共有が可能です。


AIの導入


  知識の高度化にはAI技術が必須となります。既に、Google等の世界のIT企業で、Chat GPT(Generative pre-trained Transformer)等の 最先端AI技術の研究開発が活発に行われています。

 一方、日本の電機産業の新商品創出力は低下傾向にあり、たとえ高学歴な人材を豊富に抱える大企業であっても、急速なAI技術の進展をキャッチアップすることは容易ではありません。最近のAI関連特許は、圧倒的に米国と中国から出願されており、日本のAI技術レベルは米国や中国よりも劣っているのが現状です。

 

 当社は、AI技術を

 ・現実社会での多様な問題・課題の早期解決

 ・解決時間短縮による新たなアイデア創出時間の捻出

等に繋げることを目指して、知識の高度化に取組んでいます。


人とAIの協調


 人の知的活動は、認知、判断、行動の3つのプロセスで構成されます。モバイルユーザは、自らの5感センシング情報に加えてインターネット経由で収集した外部情報を基に認知・判断能力を補完して行動しています。

 近年のAI技術の進展により人とAIの協調による効果的な知的活動プロセスの実施可能性が高まってきました。具体的には、先ず、エキスパートのノウハウをAIに機械学習させて、次に、そのノウハウや5感を含む監視センサーのセンシング情報を元に人とAIが協調して認知・判断します。最後に、認知・判断結果を基に人の行動に係る制御や誘導を行います。


社会的インパクト


 外部情報の活用は、知的活動プロセスである認知と判断の能力向上に役立つと同時に知識の高度化に繋がります。また、今後、5Gから6Gへのモバイルネットワークシステムの高度化に伴い、外部情報の活用頻度が確実に増加します。さらに、CPS利用環境下でAIのビックデータの分析能力は日々向上します。その結果、モバイルユーザとAI間の情報共有度が飛躍的に増大し、自らの知能に加えてAIを活用することにより認知・判断能力の更なる向上が期待できます。


自助力向上


 自分自身の体験を元に蓄積してきた知識を超えた広範囲かつ高度化された知識に裏付けられた効率的かつ効果的な知的活動が実行できます。 実際に災害発生時の想定外リスクに遭遇した際に、例え一個人の認知能力や判断能力が問題解決レベルに到達していない場合でも、高知能化されたAIにより認知・判断能力が補完され速やかに問題解決に繋がります。


共助や公助への拡張


 知識の高度化は、個人だけではなく社会全体に非常に大きな相乗効果を付与します。5Gから6Gへの進展に伴う情報共有の加速により、自助だけではなく共助や公助による想定外リスク対策への拡張も容易になり安全性が確実に向上します。